貴腐人の感想と日常

キャラクターを性別問わずカップルにするのが好きな人間による作品感想がメインのブログです。 作品感想以外のことも記事にします。

実写映画ガンツ前編

アマプラで見てみました。
レビューだと演出が酷いとか演技が酷いとかありましたが、私はそんなに気になりませんでしたね。
でもまぁ夜のシーンがどうしても多い作品なので仕方ないのですが、確かに画面が暗かったのと、岸本が死ぬ時の千手の大人しさは気になりましたね〜
2時間ドラマで毒を煽って中々死なずに延々と自分語りし始める犯人かい!とツッコミました。

音楽も良かったですし、何より星人のクオリティーが高い。
ネギ星人も田中星人も千手も原作からそのまま抜け出したようで素晴らしかったです。
特に田中星人は本当に田中星児さんを流したり、あの外側の人形部分とかまんまで一体しか出て来なかったのが気になりませんでした。
千手の攻撃方法からビームと酸がなくなっとりましたけど、それでもその恐ろしさと強さは健在で初登場時はゾクッときましたね。
北条っぽいのはいるけど北条はいなかったり、採点が終わった後のシステムが変わっていたりとかも全然許容範囲でしたし。

ただ、やはりキャラクターのコレジャナイ感がございまして…
一番気になったのは計ちゃんですね。
千手戦前の少年院のくだり。
いくらヤサグレ期とはいえ計ちゃんが加藤にあそこまで言うとは思えないんですよね。
大仏を前にして凡人には無理だろとは言っておりましたが。
線路に降りた加藤に名を呼ばれてシカトする計ちゃんも違うと思いましたし…
あそこは名を呼ばれた時点で行って欲しかった。
計ちゃんは加藤に名を呼ばれて嬉しかったんですよ。
家族から冷遇されて1人で暮らし始め、友人と呼べる仲の人も居ない、恋人も居ない。
グラビア雑誌を眺めながら世間を見下すしかなかった計ちゃんが、小学生時に己をヒーロー視してくれた子を背丈や髪型が変わっても一目で見抜くぐらいには覚えていたのですよ。
ここら辺は実写の方がより強調されてますよね。
原作では隣りに立たれて初めて気付きますが、実写では本を読んでいたにも関わらず前を通りかかられただけで気付いてましたから。
そんな側に来ただけですぐに気付いてしまうぐらいの相手が自分の事を覚えてくれていた。
冷たい世界で生きる計ちゃんにとってこれ程の救いはなかったのではないでしょうか。
どうやら実写でも計ちゃんの親は弟贔屓みたいですし、実写の計ちゃんも温かさに飢えていると思いますから、やはりあそこは線路に降りて欲しかった。
それから加藤が死んだとわかった途端にヤサグレ計ちゃんを捨て去るのもちょっとな〜って感じですね。
後編もあるのですからあそこはヤサグレたままにして、加藤を思い出しながら徐々に加藤からの影響を受ける感じにして欲しかったです。
ここら辺は原作が秀逸ですよね。
チビ星人戦を加藤を思い出しながら1人で戦い、かっぺ星人戦で加藤を思い出しながらリーダーになる。
やはりガンツは原作が至高。

実写で良かったのは、加藤が初めてガンツ部屋に来た時にまず確認した事が、計ちゃんがシカトしたかどうかだった所です。
電車に轢かれた筈が何故か生きていて、訳のわからない部屋に放り込まれたというのに最初に確認する事が計ちゃんの己への対応って、お前の世界には計ちゃんしか居ないのかと笑ってしましましたw
つまり実写加藤の優先順位は「計ちゃんが無視したかどうか>>>>>わけわからない状況」なんですよね。
計ちゃんに問われて初めて「轢かれた」と自分の今の状況を認識していたり、実写加藤は計ちゃん馬鹿度が増している感じなのは良かったです(⁎⁍̴̛ᴗ⁍̴̛⁎)

加藤のお父さんも気になりました。
歩くんに暴力を振るっていたから加藤が殺したという設定に変わっとるのですが、加藤の正義感の源って消防士のお父さんだと思っていたのでどうも違和感を感じました。
もちろんきっかけは計ちゃんだと思います。
計ちゃんになろうとして震えながら人助けをし続けた結果が今の加藤だと。
多分実写では計ちゃんからの影響力を強めたくてお父さんを改悪したんでしょうが、小学生計ちゃんって別に人助けに邁進していたわけじゃないと思うのですよ。
誰にも負けない、勝つ事を諦めない姿勢はあっても、困っている人を助けるようなヒーローではなかった。
では何故加藤が人助けヒーローになったかと言うと、消防士のお父さんを見ていたからなのではないかなと思うのです。
計ちゃんみたいなかっこいいヒーローになりたい→ヒーローになる為にはどうすればいいか?→消防士のお父さんのようになればいい!という思考回路があったのではと思うのです。
つまり人助けしまくる今の加藤は計ちゃんと消防士のお父さん、両方が居て初めて成り立つと思うのです。
だから実写加藤には違和感があるんですよね〜どうしても。

実写で良かった事の1つに岸本に苛つかないがありますね(笑)
いや別に岸本の事嫌いではないのです。
加藤の為に引き金を引き、加藤のスーツがオシャカになった時は北条と2人で向かって行ったり、最期は加藤を庇って死ぬという加藤一筋な所、好きですし。
ただ原作岸本って加藤一筋過ぎて周りが見えていない所があったので正直イラッとする事があったのは事実で。
だから実写岸本はめちゃめちゃ好きですね。
原作岸本と交換しませんか、無理ですかそうですか。

後タエちゃんがすごく積極的になっとりますね。
罰ゲームがないから接点がなくなってしまう事を避ける為の措置なんでしょうか。

最後に計ちゃんが歩くんの元を訪ねるの、支部で見た事あったので進研ゼミ状態でした。
正直興奮しました。
大好きな兄を喪った弟が、兄が尊敬している親友に世話を焼いて貰うとかもうフラグしか立たないじゃないですか。
兄が戻って来たら兄弟揃って計ちゃん教を興せばいいと思います/.:°+╰( ˘ω˘ )╯;。:*\

そう言えば原作で計ちゃんが再生された時、計ちゃんは加藤に「お前弟養わなきゃ」って言ってましたけど、この情報どこで入手したんでしょうね。
加藤が歩くんと2人で暮らし始めたのって田中星人後ですし、千手戦前って岸本との事で計ちゃん荒れてますから加藤とそんな話するとは思えませんし…
田中星人前にいずれは出て行くと話していたのか。
田中星人後の岸本の質問に加藤は「弟と2人で親戚ん家に間借りしている」としか言っていないので、この情報だけでは加藤が歩くんを養う事にはならないと思うのですよ。
それはつまり実写のような、加藤亡き後に計ちゃんが歩くんの面倒を見る裏設定的なものがあったのか( ゚д゚)ハッ!
やばい、めっちゃ見たい。