巷で噂のアドベンチャーゲーム、都市伝説解体センターをプレイしてみました!


【第1話】

他の人には見えないものが見える女子大生、福来あざみはこの能力をどうにかしてもらおうと貼り紙を見て都市伝説解体センターを訪れる。
そこでセンター長の廻屋歩にほぼ騙される形で借金を背負わされ、センターの調査員として働く事になる…という導入。
オタクの特徴のひとつである早口で好きなものを語るセンター長。

最初の仕事はあざみの友達、佐藤美桜の部屋に「ベッド下の男」が現れたのでそれを調査するというもの。
この事件自体はあざみと美桜の大学の先輩である清水栄子というキャラが自らの仕事(パパ活の斡旋)の為に美桜を怖がらせていたという「幽霊の正体見たり枯れ尾花」的な展開だったのですが、調査の過程で得られる情報に「ベッド下の男」のみならず「八尺様」や「赤い部屋」などの都市伝説が得られたり、あざみやセンター長の超能力のような力が見られたりと決して現実的な話だけでは終わらない現実的な話という良い塩梅の展開でした。
都市伝説も好きな自分としては良い導入だったと思いますね。
1話の終わりのめちゃくちゃ気になる一枚絵や、あざみの仕事のサポートをしてくれるジャスミンこと止木休美の謎の電話など続きが気になる終わり方なのも良かったです。
【第2話】

心霊スポット系配信者の動画に写っていた幽霊らしきものの調査をする事になる話。
今回も配信者のやらせ&そもそもよく似たアパート名による場所違いという現実的な話と見せかけての、最後に四谷みわ子の父親に忍び寄る赤い影…という終わり方が良かったです。

途中メン・イン・ブラック的な男があざみの能力を試すような事をしてきたりと、これもあざみが持っていたイルミナカードと関係するのか…?と思わせる展開があったのもいいですね。

センター長があざみに対して「その日まで私が死なせません」と言う場面があったり、最後どうなるのかが非常に気になりました。

あとジャスミンがあざみを守ってくれる場面があって非常に頼りになりました。

ジャスミンにも何か秘密があるのでしょうが、あんな風に守られたらついつい信用してしまいます。
【第3話】

「オカルト&ダーク」というミステリーツアーの詳細を調べる為に潜入調査をする話。
7年前に起こった殺人事件、上野天誅事件の犯人を探す為に被害者の遺族である妹、木村こと野村朋子が起こした一連の騒動だったのですが、今回は一番謎が多い終わり方でしたね。
結局上野天誅事件の犯人はわからず終いな上、ツアーの参加者である山田ガスマスクがツアーが終わってから行方不明になったりとわからない事だらけでした。

ただ今回もジャスミンが頼りになりまくりで…
廃駅までの道のりでしっかり殿を勤めてくれた時は惚れました。
だからこそ最後の電話がとても気になりました。

3話の冒頭で2話に出てきたメン・イン・ブラック的な男につけられるあざみ。

この男もジャスミンの電話相手「C.U.T.U」の一員なのでしょうか。
あとセンター長の調査員(あざみやジャスミン)への扱いが相変わらず無茶でちょっと笑いましたw

「その日まで死なせない」と言った次の話で行方不明者も出ていると噂のツアーに招待状を偽造してまで潜入させるセンター長w
【第4話】

知人から譲り受けた箱の鑑定をして欲しいという依頼。
こちらはそもそも依頼人が四方八方から恨みを買う性格をしているせいで配達員から呪われるという話だったのですが、その配達員は「グレートリセット」と叫び…
調査の関係で訪れた家で1話からその名が出ている如月努の著書を発見したり、もしかして如月努は生きていてあのSAMEJIMAの管理人をやっているのかと思いました。

というかこの著書のタイトル「完全自●マニュアル」から来てますよね。
芸が細かい。
今回はいつも頼りになるジャスミンが体調不良のターンという事であざみがほぼ1人で行動したのが印象的でした。
ただ最後は体調不良をおして犯人をのしてくれたのには感動🥹

でもやはりパンチ力が足らずにまだ暴れようとするので今度は何とあざみが一発おみまいしました。

これもセンター長の無茶振りで鍛えられたのと、これまでのジャスミンの体技を見てきたおかげでしょうか。
最後にジャスミンが謎の人物から「止木警視正」と呼ばれていたり、いよいよ佳境に入ってきた感じですかね。

この???って例のメン・イン・ブラック的な男だったりするのでしょうか。
【5話】

IT企業の社長から盗まれたものを取り返して欲しいという依頼…なのですが、今回はその前にこれまでのイルミナカードの所持者(清水、きのこ、山田、眉崎)が全員行方不明になっているという情報を告げられガスマスクだけじゃなかったの!?となるなどしました。
それってあざみもヤバイのでは…
で、今回の依頼、そもそも何故警察に相談しないのかと言うと盗まれたものが依頼人が黙って持ち出したものだった上に要人警護にまつわる大事なデータにアクセスする為に必要なものだったからという、今までで一番何やってんだお前!案件でした。
要人警護にまつわる大事なデータにアクセスする為に必要なものだったのと、依頼人の生い立ちにルサンチマン的な考えを募らせたジマー達が手を組んであたかもドッペルゲンガーが居るかのように見せかけていたという事ですかね。
そうなると黒沢優弥が自宅で見たドッペルゲンガーは本物…?
今までもそうでしたが今回もあざみの相手を思いやれる心にグッときました。

解体が終わり、ジマー達の手が迫る中でも相手の無事を喜べるあざみよ…
今回はセンター長が不在がちだったのですが、あざみが天眼錠をやらなきゃいけないのかとと思ったと言うとセンターのこの台詞…

これはあざみが解体センターの長になる日が来るというコト…!?
ジマー達の魔の手が迫る中、助けてくれたのは公園で出会った怖い人こと富入警視監。

その流れでついにあざみにも正体を明かすジャスミン。

C.U.T.Uというのは未確認テロ対策ユニットという意味だそうで。

ここであざみと離れたジャスミンはSAMEJIMAの本部らしき所に突入し管理人らしき人物に掴みかかるが、そこで床が抜け落下してしまう。

ジャスミン…死なないで。
一方その頃お咎めなく済んだらしい黒沢優弥はあざみの念視能力を利用しようと何やら企んでいる最中ドッペルゲンガーらしいものが現れ…

ここで終わり!
黒沢優弥もイルミナカードを持っていましたし、やはり行方不明になるのは避けられなさそうですね。
【6話】

最終話は鮫島事件がモチーフという事でかつての2chをよく見ていた身としてこの画像だけでテンション爆上がりしました⁽⁽(ી₍₍⁽⁽(ી⁽⁽(ી₍₍⁽⁽(ી( ˆoˆ )ʃ)₎₎⁾⁾ʃ)₎₎ʃ)₎₎⁾⁾ʃ)₎₎

SAMEJIMAによる電波ジャックから始まり…


頼み事があるとかであざみを迎えに来てくれるそうで。
都市伝説解体センターは第5話の依頼人黒沢の流したデマによりデモ隊に囲まれており…

センター長は無事なようなのであざみはとりあえず避難する事に。
避難先でも囲まれてしまったあざみを助けてくれたのは富入警視監。

頼りになります。


今までの話では結構己の事しか考えていないキャラばかりが出ていたのでこういう人への思い遣りが少しでもある人が出てくると好きになっちゃいますな。
富入警視監に連れられた先は非解決事件と呼ばれる事件の資料がまとめられた通称「クローゼット」と呼ばれる場所。






クビをかけてもあざみに託してくれる富入さん好きです。
個人的にこの司書の人のキャラもいい感じで好きです。

クローゼットでは如月努がやはり冤罪であった事などがわかり、お次は今も残されているという如月努の研究所へ。

大学の教授らが守ってくれたようで資料などはそのまま残されていました。
ここでは如月努の弟や如月兄弟が教会育ちな事などがわかり、その教会を探す事に。
第1話から第5話までに訪れた場所であらゆる手かがりを探すのですが、こういう演出は好きですね〜

第1話のオープニングが最終話で流れるみたいで良きです。
最後に第1話に出てきたあざみの友人美桜から教会の場所を聞き出し向かう事に。

そこには第5話までの依頼人がSAMEJIMAの管理人により拘束されており…

この5人は今まで何度か名前が出ていた5ソサエティという配信グループだったようで、5ソサエティ時代に誤って人を殺してしまっていました。

その事件こそが第3話に出てきた上野天誅事件。
黒沢が何故か残していた上野天誅事件の被害者、野村健吾を殺害した時の撮影動画を電波ジャックしたSAMEJIMA管理人により公開された黒沢はあざみを人質にとりますが…


怪我をおして駆け付けてくれたジャスミンにより助けられます。

私も心情的にはジャスミンにこう↑したかったですね。
そこでちょうどかかってくるセンター長からの電話。

いつも通り始まり終わる解体に珍しく異を唱えるあざみ。
ここであざみの天眼錠が見れるとは…!


第5話であざみが解体する時が来るかもという会話はされていましたが、こんなに早くその時が来るとは…テンション上がりました(∩ᵒ̴̶̷͈̀ㅂᵒ̴̶̷͈́)∩

あざみの解体によりセンター長が如月努の弟である事がわかり…

しかしSAMEJIMAによるカウントダウンは止まらず、

ありとあらゆる人達の個人情報がインターネット上に晒されるという事態に。
野村健吾を殺したのは5ソサエティでも、如月努を自殺に追い込んだのは世間だった。
こちらこそがセンター長がやりたかった復讐なのでしょうね。

いつも通りに頼りになる富入警視監。

如月努の弟=センター長が何者なのかを調べてくれます。
その間あざみとジャスミンは都市伝説解体センターへ。
センター長の元へ向かいますが…
そこに残されていたPCから流れる、あざみが初めてセンターを訪れた時の映像には


センター長の姿が写っていませんでした。




つまりこのゲームは語り手を疑う系の話だったという事なのですね。




あざみという存在はどうやら演技ではなく人格の1つだったようで…
つまり解離性人格障害だったという事なのです…?
フィクションにマジレスはよくないですし、専門家じゃないので私が知らないだけでこういうパターンもあるのかもしれませんが、解離性同一性障害って幼少期のトラウマ等で己の精神を守る為に自然と出来上がるものでそんな己の意思でポンポン作れるものではないと思うのですが、天才の如月歩には出来たという事なのでしょうか。
あざみが教会で解体した時のセンター長との会話で

こういう事を言っていたので兄の死のショックを思い出しながら作ったとかでしょうか。
というかあざみは何も知らなかったとして、廻屋歩はどうだったのでしょう。
↑の画像を見る限りは廻屋歩もあざみという副人格を自覚していそうな気もします。
5ソサエティの面々や黒沢優弥の父、黒沢征二はさすがに罪に問われるようですね。



サラッととんでもない事を言っていますが、どこまでがクローゼット行きなのでしょうね。
さすがにあれだけインターネットに証拠が残っていたら個人情報の流出等は人の記憶的にもなかった事に出来ないと思いますけど、犯人が誰か等は隠匿されるとかでしょうか。
都市伝説解体センターは本当の意味で解体される事に…

この↓画像、1話のエンディングら辺で流れたやつですよね。

最初に見た時は大地震や爆破テロでも起こるのかと思いましたが、まさか「解体」の画像だったとは…
構成が上手い。
場面が変わり

どこかの外国?のような所に姿を現すジャスミン。


そこには…

あざみと



センター長の姿が…

ここで終わり!
いや〜すごい話でしたね。
話題になるだけあります。
センター長が如月努の弟って事は気付けましたがまさかあざみとセンター長が同一人物とは…
あざみとセンター長の髪型やらが似ている、センター長があざみの脳内に話しかけてくる、センター長の千里眼、あざみの念視…全部伏線だったのですね。
初めて「ジキルとハイド」を読んだ時を思い出しました。
あと「ファイト・クラブ」や「シックス・センス」、「ひぐらしのなく頃に」の鬼隠し編も思い出しましたね。
何度見てもこういう語り手を疑う系の作品は最後の展開でゾクゾクしますね〜
素晴らしいゲームをありがとうございました!
タイトル:都市伝説解体センター
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